AliExpress詐欺を徹底解説:よくある手口と被害を避ける方法
AliExpressは、世界中で多くの人に利用されている大手オンラインマーケットプレイスです。幅広い商品を手頃な価格で購入できることから、数百万人もの買い物客を集めています。しかし、その人気の高さゆえに、詐欺師に狙われやすいプラットフォームでもあります。
本ガイドでは、注意したいAliExpress詐欺の代表的な手口を紹介します。詐欺師の見分け方や被害を防ぐ方法、万が一詐欺に遭った場合の対処法もあわせて解説します。
AliExpress詐欺とは?
AliExpress詐欺とは、サイバー犯罪者がAliExpressの利用者をだますために用いる、さまざまな不正行為や偽装手口の総称です。具体的な方法は異なっていても、目的はおおむね共通しています。偽物や粗悪品、実在しない商品を購入させたり、個人情報 を渡させたりすることです。
AliExpressで詐欺被害が発生する理由
AliExpressが詐欺師に狙われやすい背景には、いくつかの理由があります。
- 利用者が多い: AliExpressは数百万人に利用されているため、詐欺師にとって標的となる候補が非常に多い場所です。手口を見抜いて回避できる利用者がいる一方、巧妙な罠にだまされてしまう人もいます。
- 販売を始めやすい: AliExpressでは比較的簡単に販売を開始できます。そのため、詐欺師が厳格な身元調査などを受けずに新規アカウントを作成し、短期間で詐欺を始めることも可能です。
- 価格が安い: AliExpressの大きな魅力は、商品の価格が手頃なことです。海外の販売者から直接購入できる出品が多く、運営コストの低さや販売者間の競争、小売段階での上乗せの少なさが低価格につながっています。そのため、本来なら「安すぎて怪しい」と感じる価格でも、疑われにくい傾向があります。
AliExpressは安全に利用できる?
一般的には、AliExpressは安全に利用できます。正規のオンラインショッピングプラットフォームであり、購入者を保護するための機能も複数用意されています。
- 購入者保護プログラム: AliExpressの購入者保護 は、「購入者保護」の表示がある対象商品に適用されます。商品が届かない場合や、受け取った商品に問題がある場合には、AliExpressに異議申し立てを行い、返金を申請できます。
- レビューと評価: AliExpressでは、購入者が販売者を評価し、購入した商品のレビューを投稿できます。評価が操作される可能性もあるため万全ではありませんが、信頼できる店舗と不審な店舗を見分ける判断材料になります。
- バッジとタグ: AliExpressでは、一定の基準を満たした店舗に「Brand+」などの特別なバッジやタグが付与されます。
関連記事: 利用しても安全なウェブサイトか判断に迷っていますか?偽のショッピングサイトを見分ける方法 をご確認ください。
よくあるAliExpress詐欺の手口
AliExpressでオンラインショッピング詐欺に遭うリスクを抑えるには、まずプラットフォーム上で使われている手口を知ることが重要です。商品情報を偽るものから、偽の追跡番号を知らせるものまで、AliExpress詐欺にはさまざまな手口があります。
価格のすり替え
価格のすり替えは、実際よりも大幅に安く商品を購入できるように見せかける、おとり商法の一種です。一般的には、価格の異なる複数の商品を同じ出品ページに掲載し、その中で最も安い商品の価格を表示して購入者を引きつけます。
例えば、複数のモバイルバッテリーと充電ケーブルを同じページに掲載するケースがあります。充電ケーブルはモバイルバッテリー本体よりも安いため、詐欺師はケーブルの価格があたかもモバイルバッテリーの価格であるかのように見せかけます。これを格安商品だと思い込み、モバイルバッテリーをカートに追加してしまう利用者もいます。
正しい価格が表示されるのは、決済ページに進んだ後というケースもあります。その段階では、利用者が表示をよく確認していなかったり、急いで購入手続きを済ませようとしていたりするため、価格の違いを見落としかねません。
誤解を招く商品説明
一部の悪質な販売者は、実物よりもはるかに魅力的に見える商品ページを作成します。加工画像やAI生成画像を掲載したり、商品説明に誇張表現や虚偽の仕様を記載したりするのが代表的な手口です。
さらに、実際の販売品をページ内に記載しつつ、購入者が見落としやすいように仕向けるケースもあります。商品名や寸法、仕様は正しく記載されていても、メイン画像やタイトルによって細かな情報から意図的に注意をそらします。写真だけを見ていると、スマートフォンだと思っていた商品が実際にはスマートフォンスタンドだったり、腕時計ではなく交換用バンドだったりすることに気づかない可能性があります。
こうした出品では、販売者から「商品ページをよく読まなかった購入者側の責任だ」と主張され、返金を受けにくくなる場合があります。
商品未発送詐欺
商品未発送詐欺では、詐欺師が商品を発送する意思のない偽の店舗を開設します。AI生成画像やストック画像を使って魅力的な商品ページを作り、低価格を設定して購入者を誘い込みますが、実際には販売できる商品を持っていないことがほとんどです。
代金を受け取ると、そのまま連絡が取れなくなるのが一般的です。中には、配送実績があると主張するために、空の小包など価値のないものを送りつけるケースもあります。
こうした販売者は、購入者がAliExpressへの異議申し立てを最後まで進めないことを見越しています。手続きには時間と労力がかかるため、被害者の一部が途中で諦め、店舗が通報されて削除されるまで代金を保持できると考えているのです。

偽造品・模倣品
前述のとおり、AliExpressには購入者を保護し、不正な出品を取り締まる仕組みがあります。それでも、偽造品や違法商品の出品を完全には防げていません。高品質の商品や有名ブランドの正規品であるかのように宣伝しながら、実際には偽物や模倣品を送りつける販売者もいます。
AliExpress外での支払い要求(決済詐欺)
AliExpressの決済詐欺でよく見られるのが、販売者からメッセージが届き、プラットフォーム外で代金を支払うよう求められるケースです。アプリやサイト内の決済手段ではなく、銀行振込などで支払えば割引すると持ちかけられることもあります。
しかし、AliExpress外での支払い要求は、詐欺の前兆である可能性が高いため注意が必要です。販売者が代金を受け取ったまま商品を発送しないおそれがあります。さらに、AliExpressに取引記録が残らないため、決済保護や購入者保護プログラムも利用できません。
異議申し立てを早期に終了するよう求める手口
商品が届かない、破損している、説明と異なると販売者に連絡したところ、返金や交換、配送期限の延長を約束する代わりに、先にAliExpressへの異議申し立てを終了するよう求められたという報告があります。
この要求に応じるのは危険です。異議申し立てを終了した後は、販売者の約束に頼らざるを得ません。さらに、対応を待っている間にAliExpressの異議申し立て期限を過ぎると、販売者が約束を守らなかった場合でも、プラットフォームを通じた返金が難しくなります。
偽のレビューと評価の水増し
多くの購入者は、商品を選ぶ際にレビューや平均評価を参考にします。しかし、AliExpressを含むオンラインマーケットプレイスのレビューが、すべて信頼できるとは限りません。販売者が購入者に連絡し、星5つのレビューと引き換えに割引や特典を提供するなど、評価を意図的に操作するケースがあります。
商品の評価を水増しするために、ブラッシング詐欺 を行う販売者もいます。詐欺師は実在する人物の情報で偽アカウントを作り、その人物に注文していない荷物を送りつけたうえで、偽アカウントからAliExpressに高評価のレビューを投稿します。また、高評価を集めた商品の出品ページをそのまま利用し、実際の商品を粗悪品に差し替える手口もあります。
AliExpressの販売者が信頼できるか確認する方法
購入前に販売者について調べておくことで、無駄な出費や、ここまで紹介したAliExpress詐欺の被害を防ぎやすくなります。
販売者の評価を確認する
販売者の信頼性を手早く判断するには、店舗の平均評価と、購入者から寄せられた高評価の割合を確認しましょう。目安として、店舗または販売者の評価が4.5以上、高評価率が95%以上の販売者を選ぶことをおすすめします。
最近のレビューを注意深く読む
レビューは、詐欺師によって偽造・操作される可能性があります。内容が曖昧で、商品について具体的な情報が書かれていない星5つのレビューには注意が必要です。本物のレビューを見分けるには、購入者が撮影した画像付きの投稿を優先して確認するとよいでしょう。
店舗の運営期間と販売実績を確認する
販売者のページでは、アカウントの開設時期やレビュー数を確認できます。また、各商品ページには、その商品がこれまでに何点売れたかも表示されます。これらの情報から、新しく開設された店舗なのか、AliExpressで一定期間の販売実績がある店舗なのかを判断できます。
目安として、少なくとも1年以上運営されている店舗から購入するのが安全です。詐欺目的の店舗は、低評価や返金申請が相次ぎ、比較的短期間で削除される傾向があります。
AliExpress詐欺を避ける方法
信頼できそうな販売者を見つけた後も、購入時にいくつかの点を確認することで、詐欺被害のリスクをさらに抑えられます。
不自然なほど安い価格に注意する
AliExpressは手頃な価格が魅力ですが、セールや割引にも限度があります。他店より極端に安い高級品や、通常価格では考えられないほど値下げされたブランド品は、購入者を誘い込むためのおとりである可能性があります。不自然な安さは、詐欺を疑うべき大きなサインです。
注文を確定する前に再確認する
注文を確定する前に、決済ページに表示された合計金額を必ず確認しましょう。おとり商法の出品では、この段階になって初めて本来の価格が表示されることがあります。また、メイン画像だけで判断せず、実際に何が販売されているのかも確認してください。仕様の記載自体は正しくても、本体ではなく付属品を販売していることに気づきにくいページ構成になっている場合があります。商品説明に「レプリカ」や「模倣品」と記載されている場合は、偽造品である可能性が高いと考えられます。ブランド名のスペルがわずかに変えられている場合も、偽物を見分ける代表的なサインです。

購入前に複数の出品を比較する
AliExpressでは、同じ商品を複数の販売者が取り扱っていることがよくあります。気になる商品を見つけたら、同じ商品を販売するほかの店舗も確認しましょう。出品内容やレビューを比較し、商品情報と画像に食い違いがないかをチェックすることで、不審な出品を見抜きやすくなります。
安全性の高い支払い方法を選ぶ
AliExpressでは、クレジットカードやデビットカード、Apple Payなどのデジタルウォレット、独自の決済サービスAlipayなど、幅広い支払い方法を利用できます。購入時は、次のようなセキュリティと購入者保護に優れた方法を選びましょう。
- PayPal: すべてのAliExpress販売者が対応しているわけではありませんが、利用できる場合は安全性の高い選択肢です。不審な請求や不正利用があった際に、PayPalのウェブサイトまたはアプリから異議申し立てを行えます。
- Alipay: AliExpress独自の決済サービスです。購入代金を一時的に預かり、購入者が商品を受け取ったことを確認するまで販売者に支払わない仕組みを採用しています。
- バーチャルカードまたはプリペイドカード: 利用限度額や残高を抑えたカードを使用すれば、万が一 カード情報が盗まれたり漏えいしたりしても、被害額をカードの上限内に抑えられます。
- クレジットカード: 主要なクレジットカード会社では、不正な購入に対してチャージバックを申請できます。販売者と連絡が取れなくなった場合でも、代金を取り戻しやすくなります。
なお、利用できる支払い方法は地域によって異なります。
販売者とのやり取りはすべてAliExpress上で行う
AliExpressや同様のプラットフォームでは、販売者との連絡をサイト上に限定するのが基本です。WhatsAppやFacebookなど外部サービスへの移動や、銀行口座への直接送金を求められても応じないようにしましょう。AliExpress上にすべてのメッセージを残しておけば、異議申し立てや返金申請が必要になった際の有力な証拠になります。
AliExpressで詐欺に遭った場合の対処法
AliExpressで詐欺被害に遭った場合は、問題を報告し、返金を申請しましょう。AliExpressでは、状況に応じて複数の手続きを利用できます。
AliExpressに販売者を報告する方法
不審な販売者はAliExpressの審査チームに報告できます。審査の結果、不正な商品ページの削除、販売者への警告、店舗の閉鎖といった措置が取られる場合があります。AliExpressモバイルアプリで報告する手順は次のとおりです。
- 報告する販売者または店舗のページを開き、右上の三点ボタンを押します。続いて、Report(報告) を選択します。

- 報告理由の一覧から、「制限・禁止商品」や「報告[権利者以外]」など、該当する項目を選択します。

- 問題のある商品のURLや報告理由など、必要な情報を入力します。画像や文書を証拠として添付することも可能です。入力が完了したら、Submit(送信) ボタンを選択します。

AliExpressで異議申し立てを行う方法
商品が届かない、説明と異なる、破損している、または正常に機能しない場合は、AliExpressのウェブサイトまたはアプリから異議申し立てを行えます。ウェブサイトでの手順は次のとおりです。
- Account(アカウント) をクリックまたはタップし、Disputes & Reports(異議申し立てと報告) を開きます。

- Open Dispute(異議申し立てを開始) ボタンを選択します。

- 対象の注文を見つけ、もう一度 Open Dispute(異議申し立てを開始) を選択します。アプリでは、My Orders(注文履歴) を開き、問題のある注文の View Detail(詳細を表示) を選択しても手続きを進められます。

- 異議申し立ての理由など、必要な情報を入力します。必要に応じて、申し立てを裏付ける画像や文書もアップロードできます。入力が完了したら、Submit(送信) をクリックします。

異議申し立てには期限があります。手続きを開始できるのは、商品が発送済みと表示されてから11日目以降、かつ配送先への到着後15日以内です。この期間を過ぎるとAliExpressの購入者保護が終了するため、問題が判明したら速やかに異議申し立てを行いましょう。
詐欺被害に遭った場合に返金を受ける方法
返金を受けるには、AliExpressで異議申し立てを行い、被害の経緯を明確に説明したうえで、関連する証拠を提出するのが一般的に最も効果的です。ただし、利用した支払い方法によっては、ほかの手段もあります。例えばPayPalで支払った場合は、PayPal問題解決センターから返金を申請できます。
銀行やカード会社に連絡すべきケース
詐欺的な販売者に銀行振込、クレジットカード、またはデビットカードで支払った場合は、銀行やカード会社にも相談しましょう。対応方針は金融機関によって異なるため、必ず返金されるとは限りません。ただし、商品が届いていないことや、届いた商品が説明と異なることを証明できれば、クレジットカード会社にチャージバックを申請できる可能性があります。
よくある質問:AliExpress詐欺について
AliExpressの商品がほかのサイトより大幅に安いのはなぜですか?
運営コストの低さや販売者間の激しい競争、海外からの直接調達により、価格が安く設定されているためです。また、多くの AliExpressの販売者 は、生産コストが比較的低い中国を拠点としています。さらに、プラットフォーム上で多数の販売者が競い合っていることも、低価格につながっています。
AliExpressの販売者が商品レビューを操作することはありますか?
はい。AliExpressでは、販売者が レビューを不正に操作する ケースがあります。星5つのレビューと引き換えに割引や特典を提供したり、偽アカウントやボットを利用したりするのが代表的な手口です。また、特定の商品で高評価レビューを集めた後、同じ出品ページの商品を品質の低い別の商品に差し替える販売者もいます。
AliExpressの返金にはどのくらい時間がかかりますか?
AliExpressのヘルプセンターによると、プラットフォーム側で処理が完了してから 返金 がアカウントに反映されるまで、通常3~20営業日かかります。不良品や不要な商品の返品が必要な場合は、返品後に返金処理が行われるため、さらに時間がかかることがあります。
注文した商品が届かない場合はどうすればよいですか?
AliExpressで注文した商品が届かない場合は、異議申し立てを行い、問題を報告して返金を申請することが推奨されています。販売者に問い合わせることもできますが、相手が詐欺目的の販売者である可能性もあります。そのため、AliExpressの公式な異議申し立て手続きを利用するのが安全です。
届いた商品が写真と違う場合、返金を受けられますか?
はい。AliExpressの購入者保護ポリシーでは、届いた商品が 商品説明と異なる場合、返金を申請できます。申請期限は、商品を受け取った日から15日以内です。
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